佐々木 俊尚の新書は、これまで大抵読んできた。
- ウェブ2.0は夢か現実か?―テレビ・新聞を呑み込むネットの破壊力 2006/8
- ネットvs.リアルの衝突―誰がウェブ2.0を制するか 2006/12
- 次世代ウェブ グーグルの次のモデル 2007/1
- ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 2007/10
- ひと月15万字書く私の方法 2009/5/21
- 2011年新聞・テレビ消滅 2009/7
- 仕事するのにオフィスはいらない 2009/7
- ニコニコ動画が未来をつくる ドワンゴ物語 2009/10
- ネットがあれば履歴書はいらない-ウェブ時代のセルフブランディング術 2010/1
- 電子書籍の衝撃 2010/4
- キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる 2011/2
- 「当事者」の時代 2012/3
毎回、時代を先取りした内容にワクワクしながら、読んできた。
勝間和代がマスコミに出過ぎて、やがて本業とはかけ離れた本、たとえば「ちょいブスの時代 ~仕事と恋愛の革命的変化 (宝島社新書)2013/7/10」を出してから読まなくなった。
佐々木 俊尚も「簡単、なのに美味い! 家めしこそ、最高のごちそうである。 2014/2/27」を出した。ちょっと違うんじゃないか(料理本が気に入っている人、ゴメンナサイ)。
朝日新聞での書評は毎回、関心しながら読んでいるし、毎日、ツイッターで発信されるキュレート情報も興味深く読ませてもらっている。
「自分でつくるセーフティネット~生存戦略としてのIT入門~2014/7/26」というタイトルに惹かれて、Kindle版ではなく、あえて紙の本を買って読んだ。
以前のような、時代を先取りするような内容を感じられないのは、毎日のキュレート情報に接しているせいか・・・・・・。
でも、目鱗な情報もあり、決して悪い本ではない。
セーフティネットを取り戻すための新しい「情の世界」をつくるための処方箋がしつこいまでに語られている。
「総透明化の時代」においては、自らを丸見えにすることで、逆に得るものがあるという、具体例を掲げての説明には大いに納得させられる。
グローバリゼーションという強い「理の世界」と対抗するために、「情の世界」を取り戻す。
そのための生存戦略として掲げられているのは、次の4つだという。
- 生存戦略としての、見知らぬ他人を信頼すること。
- 生存戦略としての、多くの人との弱いつながり。
- 生存戦略としての、善い人。
- 生存戦略としての、自分の中途半端な立ち位置を知るということ。
次回は、さらにキュレートのきいた、時代の半歩先を行く著書を期待している。
(本日、マンション広告なし)