東京都は10月14日、「平成26年夏季 路上生活者概数調査の結果」を公表。
「23区の路上生活者数を可視化してみた」のブログ記事が好評だったので、本日は夏期と冬期の比較のほか、全国の路上生活者のデータも含めて可視化してみた。
23区のホームレス数の推移
「ホームレスの自立支援等に関する東京都実施計画(第3次)(平成26年6月 東京都)」の頁3に特別区(23区)と市部の「ホームレス数の推移(概数調査)」のグラフが掲載されている。
特別区(23区)のデータだけをピックアップして、描いたのが次のグラフ。
平成11年度~平成16年度の5千人台から徐々に減少し、平成26年度の夏は914人まで減少。ピーク時(平成11年度 夏期5,798人)の16%だ。
ホームレスの数は夏期に比べて、冬期のほうが1割ほど少ないのが特徴。
でも、夏と冬の半年間でホームレスの数が変わるはずもなく、寒い冬は人目につかない場所にこもっているから、観測されないだけないのであろう。
さらにいえば、夏のホームレスの数についても、正確にカウントされているのか疑問だ。
調査は平日の昼間のある1日、施設管理者の目視確認による。
平日の昼間であれば、何割かのホームレスは街をさまよっているだろうから、カウントされていない可能性が高い。
まあ、その程度のデータであることを念頭に、次は23区と全国のホームレス数の推移を可視化してみた。
23区と全国のホームレス数の推移
「ホームレス対策の現状について(東京都福祉保健局)」という資料のなかに、次のような「23区と全国のホームレス数の推移」グラフが掲載されている。
※全国値は各年1月調査の値(平成11年度は10月、平成13年度は9月調査)を四捨五入。東京23区の値は各年8月調査の値(国管理河川を除く)を四捨五入。
23区のホームレスの数は、平成14年(8月)のピーク(5,600人)から漸減し、平成25年(8月)には1,100人(約2割)まで減少している。
一方、全国のホームレスの数は、平成14年(1月)のピーク(25,000人)に対して、平成26年(1月)には7,500人だから、約3割まで減少。23区(約2割)よりも大きく減少しているのだ。
さらに全国のホームレスの数をひも解いてみた。
都道府県別のホームレス数を可視化(地図化アニメ)してみた
厚労省のホームページに「ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)」の結果が公表されている。
同調査は、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法(平成14年法律第105号)などに基づき、平成15年度から毎年、各自治体の協力を得て行われているもの。
平成26年4月25日に発表された資料に、都道府県別のホームレス数のデータ(平成22年~平成26年)が公表されていたので可視化(地図アニメーション)してみた。
東京都23区と政令指定都市のホームレス数が、年々少なくなっている様子がよく分かる。
ちなみに、平成26年データでホームレス数が100人を超えるのは次の11都府県。
大阪府が東京都を抑えて、ダントツの1位。
京都府が11位(121人)というのは、古都の風景からはイメージしにくいのだが・・・・・・。
- 1位:大阪府(1864人)
- 2位:東京都(1768人)
- 3位:神奈川県(1,324人)
- 4位:愛知県(380人)
- 5位:福岡県(369人)
- 6位:埼玉県(301人)
- 7位:千葉県(285人)
- 8位:兵庫県(214人)
- 9位:静岡県(133人)
- 10位:宮城県(122人)
- 11位:京都府(121人)
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