駅チカの大規模な土地区画整理事業(開発総面積35万m2)の土地の一画に建つ、4棟からなる大規模マンション。
【予告広告】東京駅直通27分、D棟エントランスまで駅徒歩7分。総戸数869戸(販売総戸数667戸)、A棟(6階建)・B棟(24階建)・C棟(24階建)・D棟(13階建)。販売戸数/未定、2LDK(60.90m2)〜4LDK(90.83m2)。販売価格/未定。平成27年6月下旬竣工(本チラシ掲載日の1年6カ月後)。
- ※2013年9月7日(土)の物件と同じ。
新聞全紙大のチラシのオモテ面のキャッチコピー。
開発総面積35万m2の街づくり
JR〇〇駅徒歩7分
総戸数869戸
免震マンション
JR駅南口の特定土地区画整理事業の一画に建つ、4棟からなる大規模マンション。
「駅徒歩7分」とあるが、これは駅からどの棟までの時間なのか?
よく見ると、ゴマ粒サイズの小さな文字で「グランドエントランスまで(約550m)」と記されている。
分速80mで6分53秒(=550m÷80m)だから、切り上げると7分であることに間違いはない。
グランドエントランスとは、駅から一番近いD棟の入り口だ。
配置図で示すと、こんな感じ。
D棟の住民は駅徒歩7分だとしても、駅から一番遠いA棟の住民は駅から7分では着かないぞ!
A棟までの駅徒歩時間を表示しなくていいのか?
業界の自主ルール「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」第11条(9)には、次のように規定されている。
各種施設までの距離又は所要時間
(9)団地(一団の宅地又は建物をいう。以下同じ。)と駅その他の施設との間の距離又は所要時間は、それぞれの施設ごとにその施設から最も近い当該団地内の地点を起点又は着点として算出した数値を表示すること。
ただし、当該団地を数区に区分して取引するときは、各区分ごとに距離又は所要時間を算出すること。
この物件のように、団地(複数の棟)の場合には、その施設(駅)から最も近い当該団地(この物件の場合にはD棟)内の地点を起点又は着点とすればいいことになっている。
でも、但し書きにあるように、当該団地(A棟〜D棟)を数区に区分して販売するときには、各区分ごとに(各棟ごとに)所要時間を表示しなければならない。
さらに、チラシ裏面の「物件概要」に目を凝らすと、次の記載がある。
本物件はすべての販売住戸を一括して販売するか又は数期に分けて販売するかが確定しておりません。
表示の面積等は販売総戸数を基にしております。
この物件の全ての棟の住戸を一括して販売するか、数期に分けて販売するかはまだ決まっていないということだから、消費者のためには、駅徒歩時間の表示は最も近いD棟だけでなく、最も遠いA棟も表示すべきだろう。
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(本日、マンション広告1枚)