不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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販売時期を3カ月延伸したのに、販売戸数20戸


本日、マンション広告11枚。

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運河に面した大規模マンション。

【第1章 本広告】大手町駅直通9分、駅徒歩10分。総戸数143戸、14階建。販売戸数20戸、3LDK(66.72m2)〜4LDK(83.57m2)。販売価格3,690万円〜5,690万円、最多価格帯4,300万円台(4戸)。平成26年3月上旬竣工(本チラシ掲載日の10カ月後)。

  • ※2012年11月3日(土)の物件と同じ。

新聞半紙大のチラシのオモテ面の右上に「新発売」の文字。
「新発売」は、「新発表」と違って、新規に販売を開始したことを意味している。
その数、20戸。
総戸数143戸の大規模マンションの最初の販売戸数にしては、随分と少ない戸数だ。


「新発売」のチラシの多くは、オモテ面に「登録受付日」や「抽選日」が大きく記載されるのが一般的。
でも、本日のチラシには、どこにもそのような情報が記載されていない。
チラシ裏面の「物件概要」に目を凝らすと、ゴマ粒サイズの小さな文字で次の記載があることに気が付く。

  • 登録受付期間/平成25年4月27日(土)〜4月29日(月・祝)
  • 登録受付時間/10:00〜18:00(ただし最終日は12:00まで)
  • 抽選/平成25年4月29日(月・祝)12:30〜

今日(4/26)のチラシで、明日(4/27)から受付開始のアナウンス。
普通の人なら見過ごしてしまう「物件概要」でアナウンス。
しかも周知期間はたったの1日だ。


このなんとも不自然な、第1章(販売戸数20)の販売状況が気になったので、『マンション・チラシの定点観測データベース』とリクルート社のフリーマガジン「SUUMO新築マンション(首都圏版)」のバックナンバーをひも解いてみた。


この物件のマンション・チラシを最初に見たのは、昨年の11月3日の「予告広告」だ。
このときには、「2013年1月下旬販売予定」と書かれていた。
ところが、SUUMO1月22日号になると「2月下旬発売予定」と、発売予定が当初より1カ月延伸。
さらに、SUUMO2月19月号になると「3月上旬発売予定」と、さらに2週間ほど延伸されている。
その後、3月下旬(3月12月号)、4月上旬(3月26月号)、4月中旬(4月2月号)と、延伸を繰り返し、最終的には4月23日号で「第1章」として「20戸」が発売されているのだ。
結局、当初の発売予定日(1月下旬)よりも、3か月延伸して発売にこぎ着けたことになる(下図参照)。
発売予定日の延伸状況(第1章20戸)
「予告広告」でモデルルームに集客し、“即日完売”できる見通しが得られた段階で「本広告」を出して短期間で受付・抽選に走るという、最近はやりの販促ワザだ。
こうまで販促ワザを駆使したのに、販売戸数がたったの20戸というのは、立地環境が原因なのか、販売価格の設定のミスマッチが原因なのか、気になるところである。


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