1年3カ月前に竣工済みの、駅から遠い超高層マンション。
【先着順】新宿駅20分(途中急行乗り換え)、駅徒歩16分。総戸数90戸(地権者住戸14戸含む)、20階建。販売戸数6戸、2LDK(70.65m2)〜3LDK(75.68m2)。販売価格3,720万円〜4,860万円。平成22年10月竣工済み(本チラシ掲載日の1年3カ月前)。
- ※2010年5月1日(土)・11月5日(金)、2011年4月29日(金)・8月26日(金)の物件と同じ。
B4判を二つ折りにしたB5判サイズの、オレンジ色基調の「3大キャンペーンでBIGチャンス到来!」を謳うチラシ。
- PRICE DOWN モデルルーム使用住戸 期間限定にて特別販売!
- 旧価格4,140万円 ⇒新価格3,720万円
- ※モデルルーム使用期間:平成22年12月1日〜契約時まで。
チラシ裏面の「物件概要」目を凝らすと、販売戸数6戸のうち、1403・1404・1802号室の3戸が「家具付きモデルルーム」と記載されていることが分かる。
1戸ではなく3戸が「家具付きモデルルーム」。
しかも、モデルルーム使用期間が「契約時まで」というのには違和感がある。
「家具付きモデルルーム」を値下げ理由にすれば、既購入者からかの反発を免れることができる。
二つ目のキャンペーン。
- 諸費用バックアップキャンペーン
- 本キャンペーンは、平成24年1月31日までに当マンションをご契約の方が対象となります。その他のサービスとの併用はできません。
- また、本サービスキャンペーンの上限は1邸につき100万円までになります。
100万円の諸費用の負担であれば、マンションの値下げではないので、既購入者からの反発が出にくい。
3つ目のキャンペーン。
- 限定1戸 モニター住戸特別販売 今なら月々3万円もお得!
- 通常 月々102,857円 ⇒モニター適用時 月々72,857円
- ※当初33カ月間のお支払例。詳しくはモニター概要をご覧ください。
- その他のサービスとの併用はできません。
チラシの裏面の小さな文字で記された「モニター概要」に目を凝らすと――
■モニター住戸のご案内
2年間に渡って月1回のアンケートにご協力いただくこと、当社広告における内装写真の使用などにご協力いただくことを条件に、モニター料金として3万円×33ケ月・1万円×1ケ月を支給いたします。
2年と9カ月に渡って毎月3万円、合計99万円のキャッシュがもらえるこの販促スキーム。
アンケートに要する時間はどの程度なのかとか、散らかった部屋の内装写真でもいいのかとか、源泉徴収はどうなっているのかとか詳しいことは不明だ。
これら3つのキャンペーンに共通しているのは、既購入者からの反発を招かないように、実質的な値下げを実現していることだ。
既購入者は、これらのキャンペーン(=実質的な値引き)に対して、不公平だと憤慨すべきなのか――あるいは、実質的な値引きには目をつむって、早く残りの6住戸が完売してくれることを願ったほうがいいのか、判断が分かれるところだろう。
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(本日、マンション4枚)