不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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格安物件に福はあるか?

駅徒歩時間と坪単価の関係(都内某区の


本日、マンション広告4枚。

【予告広告】後楽園駅直通14分、駅徒歩20分。総戸数250戸、15階建。販売戸数/未定、2LDK(77.28m2)〜5LDK(117.20m2)。予定販売価格3,100万円台〜5,500万円台、最多価格帯4,400万円台。平成23年2月下旬竣工(本チラシ掲載日の1年1カ月後)。

UR都市機構のニュータウンエリアに建つ、駅から遠い大規模マンション。


B3判のチラシのオモテ面に記された予定販売価格。

  • 3LDK 85m2台 3,100万円台より
  • 4LDK 98m2台 3,500万円台より
  • 5LDK 103m2台 3,600万円台より

単純に坪単価に換算すると――
3LDKは、120万円台/坪(=3,100万円台÷85m2台×3.3)
4LDKは、118万円台/坪(=3,500万円台÷98m2台×3.3)
5LDKは、115万円台/坪(=3,600万円台÷103m2台×3.3)


この物件が建つ区の過去3年間の新築マンションの平均坪単価は、平成20年4月の208万円をピークに下落傾向にあり、今年の11月時点で158万円となっている(Yahoo!不動産データより)。
この物件が「東京駅10km圏」にしては結構安いのは、なぜ?


チラシ裏面の「物件概要」に目を凝らすと、総戸数に対して「専有面積/77.28m2〜117.20m2」「予定販売価格3,100万円台〜5,500万円台」と表示されている。
坪単価に換算すると、132万円(=3,100万円÷77.28m2×3.3)と155万円(=5,500万円÷117.20m2×3.3)。
チラシオモテ面の“販促表示価格”の120万円(3LDK)、118万円(4LDK)、115万円(5LDK)よりも高いが、同区平均の158万円よりは安い。


「物件概要」には、「建築確認番号/第H20普及協会○○○○○号(平成20年9月30日付)」と表示されている。
1年3カ月前余り前に建築確認が下りた物件だから、リーマンショック以後に土地を取得した“逆新価格(ユニクロ)”物件というわけではない。


この安さは駅徒歩20分という交通利便性の悪さが原因ではないのか?
念のため、同じ駅を利用する他の新築物件の坪単価と比較してみた(データ出所:SUUMO)。
たしかに駅徒歩時間が長くなるほど、坪単価が低下する様子がよく分かる(右上グラフ)。


やはり、格安物件に福はないようだ。

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