不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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都内限定、マンション性能を知る裏技

東京都マンション環境性能表示(C)東京


本日、マンション広告1枚。

【予告広告】東京駅直通13分、徒歩13分。総戸数135戸、9階建。販売戸数/未定、2LDK(62.02m2)〜4LDK(110.18m2)。予定販売価格3,500万円台〜5,900万円台。平成22年12月中旬竣工(本チラシ掲載日の1年1カ月後)。

小学校と中学校に挟まれた敷地に建つ、大規模マンション。


1年1カ月後に竣工する大規模マンションの最初のチラシ。
B3判のチラシ裏面には、2つの間取りが掲載されている。


ここで妙なことに気が付いた。
都内に建つ大規模マンションなのに、「東京都マンション環境性能表示」のラベル(右上図は例示)が掲載されていないのだ。


延床面積1万m2超の新築マンションの広告には、「東京都マンション環境性能表示」のラベルの掲載が義務付けられている。
この物件の延べ床面積は11,589.73m2。
1万m2超なのに、ラベルが記載されていない。


そういえば、「価格・間取り」が掲載されていないチラシについては、ラベルを掲載しなくてもいいことになっていたような気がする。
でも、本物件チラシには間取り図が二つ掲載されているし、価格だって予定とはいえ掲載されているぞ。
なのに、なぜラベルが掲載されていないのか?


3年前に都の担当者にメール照会したときのブログ記事『11月28日(火) 「マンション環境性能表示」の広告掲載の要件は―』から、都の担当者からの回答メール(※原文のまま)を一部再掲してみよう。

条例・規則から条例が求めている環境性能表示の義務対象となる広告の要件は「条例第二十三条の三第一項本文に規定する規則で定める広告は、次に掲げる広告で、価格又は価格帯及び間取りが表示されるものとする」でありますから、広告に価格又は価格帯及び間取りを掲載していなければ表示の義務はありません。

うーん、「価格又は価格帯及び間取り」という表現がなんとも微妙だ。
本日のチラシには、「間取り」は二つ掲載されている。
「予定販売価格3,500万円台〜5,900万円台」というように「価格帯」も掲載されているが、正確にいうとこちらは「予定価格帯」。
つまり、本日のチラシに掲載されているのは「価格帯及び間取り」ではなく、「予定価格帯及び間取り」だから、「東京都マンション環境性能表示」ラベルを掲載しなくても許されるという言い訳があり得るのだ。


ちなみに、「東京都マンション環境性能表示」ラベルが掲載されていなくても、マンションの性能を多少把握できる裏技がある。
建築確認申請の30日前までに届け出義務のある「建築物環境計画書」をひも解くのだ。


本物件の場合、「建築物環境計画書」をひも解くことで、次のような情報を得ることができた。

  • 省エネルギー対策:等級3
    • ※最高レベルは等級4
  • 維持管理対策:等級2
    • ※最高レベルは等級3
  • 劣化対策:等級3
    • ※最高レベルは等級3


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