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国土交通省は10月30日、「平成22年度国土交通省関係税制改正要望(主要事項)の概要」を発表。
「住宅取得等資金に係る贈与税非課税枠」として、500万円から2,000万円に拡大することを要望。
「眠れる金融資産を活用して若年世代の住宅取得等を促進するため」と記されている。
民主党のマニフェストでは、「住宅政策を転換して、多様化する国民の価値観にあった住宅の普及を促進する」ことを政策目的に掲げ、その具体策として「リフォームを最重点に位置づけ」ていることから、新設よりもストック(既設)を大切にしていこうということではなかったのか?
景気対策の手段として住宅建設を促進しようというのでは、前政権と変わらないではないか。
7月27日に公表されている「民主党政策集 INDEX2009」を改めてひも解いてみると、「税制」について、次のくだりがあった。
■相続税・贈与税改革の推進
相続税については、「富の一部を社会に還元する」考え方に立つ「遺産課税方式」への転換を検討します。
相続税の課税ベース、税率の見直しについては、わが国社会の安定や活力に不可欠な中堅資産家層の育成に配慮しつつ検討します。
税収を社会保障の財源とすることも検討します。
さらに、相続税の課税方式の見直しに合わせて、現役世代への生前贈与による財産の有効活用などの視点を含めて、贈与税のあり方も見直します。
マニフェストにはないが、この政策集のほうには確かに「現役世代への生前贈与による財産の有効活用などの視点を含めて、贈与税のあり方も見直します」と記されていた。
「相続税への生前贈与」を「若年世代の住宅取得促進」に関連付けた、今回の税制改正要望――野放図に建設される“売り逃げマンション”の防止策とセットで検討してほしいところだ。