【第1期4次予告広告】大手町駅直通9分、駅徒歩7分。総戸数262戸、17階建。販売戸数未定、2LDK(56.61m2)〜4LDK(84.09m2)。予定販売価格帯3,400万円台〜6,800万円台、最多価格帯4,700万円台。平成22年3月下旬竣工(本チラシ掲載日の7カ月後)。
- ※2月15日(日)、4月24日(金)、5月30日(土)、6月6日(土)、6月12日(金)、7月10日(金)の物件と同じ。
準工業地域、運河沿いの寂しい敷地に建つ大規模マンション。
チラシ裏面の物件概要に目を凝らしていて気になった。
- 第1期4次予告概要
売れ残りを避けるために、なるべく人気が均等化するように、マンション全体を小分けして時期を変えて販売するのが「期分け」。
ただ、「期」だけだと「2期」「3期」と数字が進むにつれて、売れ行き不振状況がバレバレ。
そこで「期」をさらに細分化し「次」という表現が編み出された(のではないか)。
「期」と「次」をうまく組み合わせることで、売れ行き不振状況をカムフラージュすることが可能となる。
たとえば、本日のチラシは「第1期4次」。
もし、「次」を用いなければ、「第4期」販売ということになる。
「第4期」ともなれば、「このマンションは売れていません」ということを売主自らが宣言しているに等しい。
でも、実際には本日のチラシのように、「次」を併用することで、「まだ第1期なんですよ。4次というのは皆さんに少しでもいい住戸を選んでいただくために細分化しているだけなんですよ」とかなんとか、売れ行き不振状況をごまかしやすい。
まあ、それにしても、「第1期3次」の次は、「第1期4次」ではなく、「第2期」にしてもよさそうなものなのだが・・・・・・。
このように「次」数を重ねた物件は、世の中にどのくらいあるのか?
リクルート社のフリーマガジン「首都圏版 マンションズ」の最新号(8月4日号)をひも解いてみた。
「第1期」で「4次」以上の次数を重ねている物件は、本日の物件を含め、全部で6件。
最高次数は、今年3月27日に竣工している総戸数81戸の物件の「第1期5次」。
ということで、多くの物件は、「第1期4次」を使わずに、「第2期」あるいは「第3期」とステージアップさせているのが実態のようだ。
「第1期4次」よりは、「第2期」としたほうが、売れ行き不振状況をよりカムフラージュできると考える売主が多いということなのだろう。
それにしても、「期」と「次」を混在させるのは、まったくの売主都合の“販促ワザ”だ。
「次」を使うのは禁止すべきだろう。
(本日、マンション広告5枚)