不動産情報ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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遠いほうの駅名をマンション名に使用するのは売主都合


本日、マンション広告1枚。

【予告広告】大手町駅直通12分、駅徒歩7分。総戸数168戸、25階建。販売戸数未定、3LDK(70.29m2〜82.77m2)。販売価格未定。平成23年3月下旬竣工(本チラシ掲載日の1年10カ月後)。

企業ビル・駐車場跡地に建つ、幹線道路沿いの超高層マンション


キリトリ線形式のアンケートハガキが付いた、本物件の最初のチラシ。
B3サイズのチラシのオモテ面で「大手町駅へ9分(通勤時10分)」が喧伝されている。
でも、「大手町駅へ9分(通勤時10分)」は、このマンションから遠いほうの□□駅(徒歩12分)から乗車した場合だ。
このマンションから近いほうの△△駅(徒歩7分)から乗車した場合、大手町駅へは12分を要する。
マンションから遠い□□駅か? 近い△△駅か?
まあ、どちらの駅から乗車しても、このマンションから大手町駅までの合計時間にそれほどの違いはないから、どうでもいいか。

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ところで、このマンションの住所は駅から近いほうの駅名(△△)の一部から構成されているにも係らず、マンションの名称には遠いほうの駅名(□□)が含まれている。
マンションの命名に、近いほうの駅名(△△)ではなく、ネームバリューのある遠いほうの駅名(□□)を使用することは許されるのか?


業界の自主ルール「不動産の表示に関する公正競争規約」第19条(物件の名称使用基準)には次のよう記されている。

第19条(物件の名称使用基準)
物件の名称として地名等を用いる場合において、当該物件が所在する市区町村内の町若しくは字の名称又は地理上の名称を用いる場合を除いては、次の各号に定めるところによるものとする。

  • (1) 当該物件の所在地において、慣例として用いられている地名又は歴史上の地名がある場合は、当該地名を用いることができる。
  • (2) 当該物件の最寄りの駅、停留場又は停留所の名称を用いることができる
  • (3) 当該物件が公園、庭園、旧跡その他の施設から直線距離で300メートル以内に所在している場合は、これらの施設の名称を用いることができる。
  • (4) 当該物件の面する街道その他の道路の名称(坂名を含む。)を用いることができる。

※第2項の別荘地のネーミングルールは省略。

上記の条文(2)より、物件の名称として「最寄りの駅」の名称を用いることができるとされているのだが、「最寄りの駅」の定義が見当たらない。


そこで、不動産公正取引協議会連合会 公正競争規約研究会の編著による「不動産広告の実務と規制(9訂版)」をひも解いてみたところ、最寄り駅の名称ルールについては、頁136に次のように解説されていた。

(前略)
また、次図のように利用できる駅が2以上あって、物件からA駅、B駅までの距離がほぼ同じであるときは、A、Bのどちらの駅名を用いてもよいが、C駅(筆者注:A・B駅よりも物件から遠い駅)の名称は用いることはできないと考えられる。
(後略)

つまり、このマンションの場合、ネームバリューのある遠いほうの駅名(□□)をマンションの名称に用いることはできないということだ。


ネームバリューのある遠いほうの駅名(□□)をマンションの名称に用いることで、住民の満足感(優越感)を高める効果があるかもしれないが、どちらかといえば売主の一時的な販促都合ではないか。
マンションに長く住み続ける住民にとっては、知り合いを呼ぶうえでも、宅配便の誤配防止のうえでも、マンション名は所在地の名称と一致させておいたほうがメリットが多いように思う。

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2017年6月1日、このブログ開設から13周年を迎えました (^_^)/
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