昨年の10月31日に経営破たん(民事再生)した、小規模な外断熱の「アウトレットマンション」。
【予告広告】大手町駅直通16分、駅徒歩8分。総戸数?戸、?階建。販売戸数6戸、2LDK+S(72.14m2)。予定販売価格4,300万円台より。平成20年3月下旬竣工済み(本チラシ掲載日の1年2カ月前)。
- ※07年6月16日(土)・6月20日(水)・7月15日(日)、08年6月21日(土)・8月2日(土)・9月15日(月)の物件と同じ。
A4判の1色(ブルー)刷りの「アウトレットマンション」を喧伝する折り込みチラシ。
- 新聞・テレビ・雑誌で話題の「アウトレットマンション」
- アウトレットマンションだからできる 大幅DOWN
- この価格 見直した驚きの価格で新発売
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- 南向き2LDK+S 72.14m2 4,300万円台より
マンション・チラシの「観測」を初めて間もなく6年になるが、これほどにルールを無視したチラシはお目にかかったことがない。
予告広告には「新発売」の用語を使えないという( 「新発表」と「新発売」の違いが分かりますか? )レベルではなく、そもそも「物件概要」の記載がないのだ!
この物件のホームページをみると「物件概要」のボタンはあるが、いくらクリックしても「物件概要」は表示されない。
さて、このチラシのルールを全く無視した売主が謳う販売予定価格はどの程度の「驚きの価格」なのか?
『マンション・チラシの定点観測データベース』を利用して、破たん前の第1期(4戸)、第2期(8戸)の販売単価と比べてみた(次のグラフ参照)。
各販売時期の平均単価は次のとおり。
- 第1期(4戸):平均単価76.8万円/m2 (4,980万円/63.51m2〜6,200万円/82.43 m2)
- 第2期(8戸):平均単価79.6万円/m2 (5,160万円/63.51m2〜6,420万円/82.43 m2)
- アウトレット(6戸):平均単価60.3万円/m2 (4,300万円/72.14m2〜4,399万円/72.14 m2)
第1期の平均単価と比べて78%、第2期と比べても76%。
「アウトレットマンション」を喧伝する割には、2割強の値引きでしかない。
民事再生物件なので、格安で仕入れることができなかったのか・・・・・・。
(本日、マンション広告1枚)