敷地の南側を首都高が走る、7カ月前に竣工済みの小規模マンションのチラシ。
【本広告】新宿駅28分(快速利用、途中乗り換え)、駅徒歩4分。総戸数23戸、9階建。販売戸数21戸、1LDK(45.76m2)〜4LDK(78.30m2)。販売価格2,900万円台〜4,300万円台、最多価格帯3,900万円台。平成19年12月11日竣工済み(本チラシ掲載日の7カ月前)。
- 1月19日(土)の物件と同じ。
本広告の販売戸数が21戸。
総戸数が23戸だから、竣工して7カ月が経つのに、売れたのはたったの2戸(まだ9割以上も売れ残っている!)。
立地環境の悪さに加え、平成8年(12年前)設立の、資本金1千万円の無名のデベロッパーからマンションを買うような冒険をする人は少ないということなのだろう。
ちなみに、ゴマ粒サイズの文字で記された「物件概要」に目を凝らすと、「建築確認」が取れた日が「平成19年2月19日付け」であることが分かる。
ということは、着工(≒平成19年2月19日)から竣工(平成19年12月11日)までに要した期間(≒工期)が10カ月ということになる。
中低層マンション(高層マンションではない)の場合の各工事工程に要する期間は、荒っぽくいえば次のとおりである。
- 準備工事:1カ月
- 杭・基礎工事:2カ月
- 躯体工事:1階あたり1カ月
- 仕上げ工事:2カ月(躯体工事との並行期間を除く)
- 屋外付帯工事(屋外の給排水管工事・植栽工事など):1カ月
これを本物件(9階)に当てはめると、計算上は15カ月(=1+2+@1×9階+2+1)ということになる。
本物件の10カ月という工期がいかに短いかということがご理解いただけるだろうか。
短かすぎる工期は、マンションの品質低下が懸念されるので要注意だろう。
(本日、マンション広告9枚)