不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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「南向き中心」物件の実態は―

4分の1が西向き
日曜日、マンション広告1枚。

  • 5月25日(日)の物件と同じ。

【予告広告】大手町駅直通23分、駅徒歩5分。総戸数167戸、15階建。販売戸数未定、2LDK(60.13m2)〜4LDK(87.16m2)。予定販売価格3,500万円台〜6,600万円台、予定最多価格帯4,800万円台。平成21年8月末日竣工(本チラシ掲載日の1年3カ月後)。

ホームセンターの跡地に建つ大規模マンション。

  • 全167戸・南向き中心

チラシのオモテ面に記された上記キャッチコピーを読むと、総戸数167戸の全てが南向きであるように理解してしまいそうだ。
「南向き中心」の文字列のうち、「中心」の文字サイズは「南向き」の半分しかないし、裏面に掲載された3つの間取り図(Cタイプ・Dタイプ・Iタイプ)は、どれも「南向き」とわざわざ注記されている。
「南向き中心」の意味を確認すべく、本物件のホームページを調べてみると――。
掲載されている間取り図は、全部で8つ。
そのうちの2つが西向きだった!
これら8つの間取り図に付されたタイプ別のアルファベット記号と外観CGを手掛かりに、住棟配置を推定すると右上の図のようになる。
すなわち、本物件はワンフロアー12戸、うち南向き住戸がAタイプからIタイプまでの9戸、西向き住戸がJタイプからLタイプの3戸で構成されているのだ。
さらに、総戸数167戸・15階建てであることを勘案すると――。

  • 南向き住戸の数:126戸(=9戸/階×14階)
  • 西向き住戸の数:41戸(=3戸/階×14階−管理人室)

よって、本物件に占める南向き住戸は4分の3(=126戸÷167戸)。
西向き住戸が総戸数の4分の1を占めているマンションを「南向き中心」と謳うのは悪質な“販促ワザ”ではないだろうか。


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