不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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コンクリート打ち放しのマンションの今は昔

幹線道路沿いに建つ中規模マンション。

【予告広告】新宿駅直通21分、駅徒歩8分。総戸数93戸、11階建。販売戸数未定、2LDK(54.27m2)〜4LDK(108.41m2)。販売価格未定。平成21年2月中旬竣工(本チラシ掲載日の1年1カ月後)。

  • この街の新しいランドマークともなる、地上11階建て、93邸のアーキテクト・レジデンス

アーキテクト(建築家)・レジデンスというから、なんのことかと思ったら、「コンクリート打ち放し、ガラス・金属で構成されたモダンデザインの外観意匠」のことを意味しているらしい。

外壁にタイルなどの仕上げを施さない「コンクリート打ち放し」は、コンクリート面がむき出しのシャープな概観が得られることから、かつてもてはやされた時代があった。

その後、カビや埃などで外壁面が黒ずんだり、雨水や炭酸ガスの影響も受けやすく、ひび割れ・劣化が進行しやすい「やりっ放しコンクリート」といわれるようになっている。

工事費がタイル仕上げよりも安く済むということもあり、デザイン志向(居住環境や維持管理に関心の薄い)の“建築家”が好んで使う。
本チラシの裏面には、○○大学芸術学部美術科卒と△△芸術大学美術学部建築科卒の二人の「気鋭のクリエーター」が顔写真入りで紹介されている。
さもありなん。
たとえ打ち放しコンクリート面を保護するコーティング剤が施されてたとしても、十数年ごとにやりかえる必要がある(維持保全費がかかる)

マンションは、概観も大切だが、後々の維持管理のことまで考慮して設計することが肝要。

(本日、マンション6枚)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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