不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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総戸数の2%にも満たない戸数の「即日完売」を謳うチラシ

日本橋駅直通49分(特急利用)、駅徒歩4分。総戸数507戸、14階建×3棟+10階建×2棟。平成20年2月上旬竣工(本チラシ掲載日の4カ月後)。

  • 第2期予告広告】販売戸数未定、販売価格未定。
  • 先着順販売戸数30戸、3LDK(82.53m2)〜4LDK(115.72m2)。販売価格2,798万円〜4,498万円、最多価格帯2,900万円台。

千葉県郊外に建つ大規模マンション。

  • おかげさまで、第1期2次 即日完売 致しました。

「即日完売」を謳う折り込みチラシを「観測」したのは久しぶりだ。
業界の自主ルール「不動産の表示に関する公正競争規約」第18条(特定用語の使用基準)第2項(6)号では、表示内容を裏付ける合理的な根拠を示す資料を有していなければ、「『完売』等著しく人気が高く、売行きがよいという印象を与える用語」を使用してはならないことになっている。
第1期2次で「即日完売」したのは、いったい何戸だったのか?
『マンション・チラシの定点観測データベース』で確認すると、第1期2次の販売対象戸数は、10戸。
総戸数507戸の大規模物件の第1期2次販売対象戸数がたったの10戸。
たったの10戸が「即日完売」したというのであれば、特に驚くにあたらない。
というよりも、総戸数の2%にも満たない(10÷507 ⇒1.97%)住戸の「即日完売」を謳うのは「売行きがよいという印象」を与え過ぎていないだろうか。



物件概要をみると、「第2期予告 販売戸数未定」と「先着順 販売戸数30戸」が併記されている。
第2期(予告広告)分については「販売開始まで契約又は予約の申込および申込順位の確保につながる行為は一切出来ません」とある一方、先着順30戸については先着順に受け付けるとなっている。
ルールからいえば、この先着順の30戸は、第1期で売れなかった(キャンセルを含む)住戸のはずだ。
第1期2次販売対象の10戸は「即日完売」しているから、第1期1次で売れなかった(キャンセルを含む)住戸ということになる。
先着順の販売対象30戸の詳細を確認すべく、電話取材した。

  • 筆者「先着順の販売住戸数が30戸となっていますが、第2期の販売対象住戸とは別ですよね」
  • 女性販売員「第2期の住戸はこれから受け付けるもので、先着順住戸はこれとは別にご用意しているものです」
  • 筆者「別に用意しているという先着順の30戸とは、どういう住戸でしょうか?」
  • 女性販売員「折り返し営業マンから電話させますので電話番号をいただけますか?」
  • 筆者「先着順の30戸は、第1期で売れなかった住戸が対象なのでしょうか?」
  • 女性販売員「確認しますので、少々お待ちください」

※待つこと20秒ほど。

  • 女性販売員「詳しくは分からないので、折り返し営業マンから電話させますので電話番号をいただけますか?」

結局、先着順の30戸の詳細内容を確認できなかったが――。
女性販売員がなんとかして筆者の電話番号をゲットしようとする営業努力だけは確認することができた。


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