駅からとっても遠い超大規模マンション。
【第1期予告広告】新宿駅直通24分(快速利用)、駅まで専用リムジンバス15分。総戸数812戸、15階建。予定販売戸数25戸、3LDK(73.39m2)〜4LDK(81.84m2)。予定販売価格2,600万円台〜4,200万円台、最多価格帯3,000万円台。平成20年1月下旬竣工(本チラシ掲載日の3カ月後)。
新聞全紙大の広告オモテ面に、42歳のお笑い芸人。
壇上のマイクの前で、こぶしを上げて公約を謳う彼の額には汗が光る。
テレビCMも始めたというこの超大規模物件。
竣工まで3カ月のこの時期に、人気お笑い芸人を起用して、テレビCMまで流すというのは、かなり苦戦している証か・・・・・・。
- 最終電車と接続!
- 料金150円(1回)
- 定期券5,000円(月額)
本物件と駅との間を住居者専用のリムジンバスで結ぶという。
この物件の難点のひとつは、駅からの遠さだ。
駅への足を確保すべく、住居者専用リムジンバスを用意したというのだが、途中には渋滞で有名な交差点が立ちはだかっている。
専用リムジンバスが「無料」でなく有料(利用者負担)となっていることと、金額がしっかりと折り込み広告で開示されているところは、好感が持てる。
でも、150円(1回)、定期券5,000円(月額)の料金が、将来的に変わることはないのか?
渋滞でノロノロのリムジンバス通勤を選ぶべきか、自転車通勤を選ぶべきか。
マンション契約者は最初にその判断を迫られる。
もし、自転車通勤を選ぶ人が多かったら、あるいは、最初はリムジンバス(定期券)を選んだとしても、次回からは自転車通勤を選ぶ人が多かったら――。
リムジンバスの利用者が減少すると、どうなるか。
- リムジンバスの本数を減らす
- リムジンバスの料金を値上げする
- リムジンバスを廃止する
本数減や値上げを経て、究極的には廃止に至る。
廃止するにしても、住民間の合意を取り付けるのは容易ではないだろう。
住民間の合意を取り付けるために難儀するのは、デベロッパーではなく、住民自身だ。
そのときになって、デベロッパーに文句をいっても始まらない。
(本日、マンション4枚)