不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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郊外に建つ激安マンション

不動産経済研究所のデータより作成

金曜日、マンション広告7枚。

大手町駅直通32分(地下鉄乗り入れ)、駅徒歩28分(またはバス約10分+徒歩4分)。総戸数231戸、16階地下1階建。販売戸数未定、2LDK+S(70.76m2)〜4LDK(110.74m2)。予定販売価格1,700万円台〜3,300万円台、予定最多価格帯2,000万円。平成20年2月下旬竣工(本チラシ掲載日の9カ月後)。

郊外に建つ、駅から遠い大規模マンション。同エリアにある先行2物件を合わせると総戸数596戸に達する。
B3サイズのチラシを見て、まず目を引くのが価格の安さだ。

  • D type 4LDK (110.74m2)(南向き)予定販売価格2,888万円より
  • A type 4LDK (100.00m2)(西向き)予定販売価格2,698万円より
  • C type 4LDK (91.69m2)(西向き)予定販売価格2,498万円より
  • B type 3LDK (81.00m2)(南向き)予定販売価格1,998万円より
  • F type 3LDK (70.76m2)(南向き)予定販売価格1,798万円より

m2あたりに換算すると、25万円/m2〜27万円/m2と激安。
この価格がどれくらい安いのかというと、不動産経済研究所が5月17日に公表した「2007年4月度版首都圏マンション・建売市場動向」データと比べるとよくわかる。

  • 東京都23区 96.3万円/m2
  • 都下 50.3万円/m2
  • 神奈川県 59.1万円/m2
  • 埼玉県 46.6万円/m2
  • 千葉県 37.0万円/m2

23区の96.3万円/m2はともかく、千葉県の37.0万円/m2と比べても約3割も安い。
安い理由として考えられるのは、駅から遠い(バス約10分+徒歩4分)こと、住環境に向いていない用途地域(準工業地域・工業専用地域)であること、16階地下1階建てから想像される用地の不自然さ。
加えて、遮音性とメンテナンス性に劣るフローリング直張り仕様を採用していることなど。
都心部と郊外に二極化するマンション市況。
激安マンションで郊外に商機を見出そうとしている新興デベロッパー。
「日本の住まいを、そして暮らしを豊かにする」という経営理念との間に齟齬はないか。


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