不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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業者サイドの過激な発言(その2)

昨日に続き、第118回定例講演会(財団法人土地総合研究所主催、2006年5月17日開催)不動産経済研究所の角田勝司代表取締役の講演「マンション市場の現状と今後の動向」から、耐震強度偽装事件の余波を受けているという業者サイドの生の声を追ってみよう。

■販売への影響
一方、営業マンも建築設計図面を説明できないといけなくなってきている。
たった1戸買ってもらうのに構造設計がどうだとか、会社の信頼性、施工会社がどうのと、モノいう人達が増えている。
単なるセールストークだけでは通じなくなっています。

(中略)
そういった販売現場への影響がありますし、さらに具体的には最近になって中小業者の物件は、お客さんに逃げられてしまっています。
買い控えではないですね。買い移りと言いますか、買い廻り、そういう動きがあります。
同じような場所で同じような価格帯の物件を販売していたら、やっぱり信用力ある大手業者の物件にお客さんは向かってしまう。
最初から負けてしまう。
残念ながらそういう差別化がマーケットにも出てきた。



■品質担保
耐震偽装設計の余波では、そういった事業コスト、確認検査コスト、そしてユーザーの選別化が出てきています。
多少は買うのを止めたというようなケースもありますが、買うのを止めたのではなくて、隣の大手のマンションを買ってしまったというのが帰結です。
衝動買いを決断したユーザーがそう簡単に諦めるわけではなく、マンションマーケットとしては、大手物件でも中小物件でも全体でマンションが売れれば良い。
良いのですけども、どちらかというと、大手選択志向型になってしまっているので、中小業者の苦戦はこれからも続くことでしょう。
バブル後順風満帆で急成長を続けてきて、上場し業容を急拡大した新興業者がマーケット外の動きで選別化されてきています。
今になって設計性能評価制度に駆け込んで信任を得ようとする動きが出ています。

今年の2月の性能評価申請、交付件数が前年に比べますと1.5倍になっています。




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