不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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竣工して3ヵ月経たないと入居できない物件は―

幹線道路沿いに建つ、駅から遠い7階建ての中規模マンション。

大手町駅直通14分、駅徒歩19分。総戸数58戸、7階建。販売戸数10戸、2LDK+S(66.06m2)〜3LDK(75.66m2)。予定販売価格2,800万円台〜4,200万円台、最多価格帯3,300万円台。平成18年3月30日竣工済み(本チラシ掲載日の1カ月前)。

  • 第1期 新発表
  • 発売開始予定時期:平成18年5月中旬

広告のオモテ面には、発売間もないように書かれているのだが、「物件概要」には竣工日が平成18年3月30日と過去の日付となっている。
すでに1カ月以上前に竣工しているのに、なぜ「第1期 新発表」なのか?
しかも、「物件概要」によれば、入居予定日は平成18年6月下旬とまだ2カ月も先だ。
分からないことだらけなので、電話取材した。

  • 筆者「すでに3月30日に竣工しているのに、なぜ今頃『第1期 新発表』なのですか?」
  • 男性販売員「4月から販売を開始したからです」
  • 筆者「一般的に、マンションが竣工する1年以上前から、販売しているケースが多いのに、御社では竣工してから販売を開始しているのですか?」
  • 男性販売員「普通は違うのですが、このマンションはモデルルームを作らずに竣工後、販売を開始しています」

※なぜ本物件だけ「青田売り」をしていないのか、販売員のこの説明だけではよく分からない。

  • 筆者「3月末に竣工しているのに、入居できるのが6月下旬とずいぶん先なのは、なぜですか?」
  • 男性販売員「仕上げをやっているからです」
  • 筆者「建物は竣工しているんですよね」
  • 男性販売員「いろいろ準備しているところです」
  • 筆者「まだ内装工事が済んでいないということですか?」
  • 男性販売員「内覧会を6月中旬に開催する予定です」

※竣工してから入居できるまで3カ月も待たされる理由を確認したかったのだが、どうも回答をはぐらかされたようだ。
ますます疑問が深まったので、念のために現場調査を実施した。


物件の東側を6車線の道路が走っている。
敷地南側は、中古車販売場なので、現状は日当たり良好。
でも、準工業地域だから、中古車販売場が、いつ高層マンションになってもおかしくない。
そうすれば、日照も眺望も失われてしまうだろう。
駅からも遠いし、特に、立地に恵まれた物件とも思われない。
売り主が本物件だけを青田売りをしない積極的な理由は見当たらない。


本物件は、外観を見る限り、完成しているようだ。
なのに、なぜ、あと2ヵ月経たないと入居できないのか?
考えられるのは次の3つのケース:

  1. 屋外付帯工事がまだ完了していないケース。でも屋外フェンスも機械式の駐車場も、すでに完成している。
  2. 許認可がすべて下りていないケース。外からは分からない。
  3. その他

いずれにせよ、竣工してから3ヵ月も入居できないことの理由に、プラス要因はなさそうに思えるのだが・・・・・・。
竣工後、3カ月しないと入居できない理由について、どなたか分かりますか?

(本日、マンション広告6枚)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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