不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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日照・通風環境が不利な間取りを掲載していないチラシ

7階建て、51戸の中規模マンション。

東京駅駅直通12分(快速利用)、駅徒歩20分。総戸数51戸、7階建。販売戸数35戸、2LDK(64.44m2)〜3LDK(81.63m2)。販売価格2,880万円〜4,428万円、最多価格帯3,000万円台。平成18年5月竣工(本チラシ掲載日の7カ月後)。

  • 9月23日(金)の物件と同じ。

先週(9月23日)のブログでは、見栄えのする角住戸だけしかチラシに載せていないデベロッパーの姿勢を指摘させていただいた。
筆者の声が届いたのか、本日のチラシでは、角住戸の間取り図1つに加え、2つの中住戸の間取り図が掲載されている。
デベロッパーの前向きな姿勢をプラス評価しようと思ったが、まだ何か変だ!
すべての住戸の間取りを確認しようにも、チラシにもホームページにもマンションの全体配置の情報は見あたらない。
そこで、先週・今週のチラシに掲載された合計4タイプの間取り図と外観パースを手がかりに、以下にすべての住戸の間取りを推測してみた。

    • -

まず、チラシに掲載されている4タイプの間取り図は次のとおり。

  • Aタイプ(3LDK)/南西向き(角住戸)
  • Bタイプ(3LDK)/南西向き(中住戸)
  • Cタイプ(2LDK+S)/南西向き(中住戸)
  • Dタイプ(3LDK)/南西向き(角住戸)
  • Hタイプ(3LDK)/★南東向き(角住戸)

住棟配置を推測する上でのポイントは、Hタイプのアルファベット記号と向き。
アルファベットの並びからいえば、E・F・Gタイプが存在するはず。
AからDタイプは全て南西向きであるのに対して、Hタイプのみが南東向きだ。
総戸数が51戸であることと、外観パースと合わせて考えると、E・F・Gタイプは、Hタイプと同じ南東向きであることが推測できる。
つまり、本物件は2棟から構成されていて、AからDタイプは南西向きの住棟、EからHタイプは南東向きの住棟に収まっているということ。
しかも南西向き住棟と南東向き住棟は互いに直交しているから、角住戸であるHタイプを除くと、E・F・Gのバルコニー側には南西向きの住棟が迫っているので、日照・通風環境に恵まれていないことが推測できる。
なのに、先週のチラシにも今週のチラシにも、このE・F・Gの間取り図は掲載されていない。
一般の方は、モデルルームで業者の説明を受けない限り、この日照・通風環境に恵まれていないE・F・Gタイプの存在を知ることはできない。
なぜならば、先週と今週のチラシを並べて、初めて推測可能となるからだ。
さらに、先週と今週のチラシを並べて分かったこと―。
先週のチラシ(9月23日)では、竣工予定が6月だったのに、本日のチラシでは5月となっている。
たったの1週間のチラシで1ヵ月の前倒しとは、結構いいかげんな計画だと思われても仕方がないだろう。

(本日、マンション広告1枚)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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