不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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24時間換気システムはシックハウス対策として義務付けられている

土曜日、マンション・チラシ2枚。

  • 3月6日(日)、3月19日(土)の物件と同じ。

新宿駅直通26分(途中急行に乗り換え)、駅徒歩12分。総戸数136戸、13階建。販売戸数34戸、3LDK(68.20m2)〜4LDK(82.50m2)。販売価格3,318万円〜4,248万円、最多価格帯3,400万円台。平成18年3月下旬竣工(本チラシ掲載日の11カ月後)。

  • 24時間低風量換気システム
    • 窓を開けなくても各居室を換気できます。気密性の高いマンションで湿気やカビ、シックハウス対策にも役立ちます。

本マンションは、騒音と排気ガスの発生源となる首都高速のすぐ南に位置するので、確かに「窓を開けなくても各居室を換気」できる24時間換気システムは不可欠だろう。
窓を閉めて24時間換気システムを稼動させていると、たとえフィルター機能付きの給気口を設けていても、DPEディーゼルエンジンから排出される粒子状物質)を完全に除去しきれないので、給気口周辺の内壁面が汚れる恐れがある。
そもそも窓を開けなくてもすむように24時間換気システムが設置されているわけではない。
シックハウスによる健康被害を避けるために、確実に換気させる装置として24時間換気システムの設置が義務付けられているのだ。
確かに高気密・高断熱化したマンションのカビ・結露対策として、24時間換気システムはとても有効だ。
でも、シックハウス対策として、全ての住宅(隙間風の多い在来工法の木造住宅を除く)に24時間の換気システムを法律で義務付ける(改正建築基準法により2003年7月1日施行)のは、少々やりすぎのような気がする。機器メーカーの陰謀か・・・・・・。
では、シックハウスとは何なのか?
化学物質によって室内空気が汚染された建物のこと。化学物質の発生源は、「建材」「施工材(現場で使う接着材や塗料)」「暖房器具」「家庭用品」などだ。
天然素材であれば化学物資を出さないかといえば、そうばかりだともいえない。
天然のムク材からテンペル類というVOC(揮発性有機化合物)だけでなく、ホルムアルデヒドも放散されている。
臭いのきついヒバやヒノキの内装材を好む人がいるが、化学物質の放散量の多い部屋という意識はないだろう。子供の頃に車の排気管に鼻を寄せて、排気ガスの臭いを好んで嗅いでいたことを思い出してしまう―。
24時間稼動する換気システムに支えられた住居に住まうことは、とてもやるせないが、24時間換気扇を回し続けたほうが、都会のマンション生活者の健康にはいいようだ。
電気代は、365日換気扇を回しても1万円にも満たないので、気にする必要はないだろう。
<24時間換気システムの電気代(試算):20Wの場合>

  • 0.02kW×20円/kWh×24時間×365日=3,504円/年
2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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