木曜日、マンション・チラシ4枚。
- 12月4日(土)の物件と同じ。
大手町駅直通5分、駅徒歩8分。総戸数62戸、14階建。販売戸数未定、1LDK(44.22m2)〜3LDK(75.19m2)。販売価格未定。平成18年2月下旬竣工(本チラシ掲載日の1年後)。
- 駐車場をご用意していませんので、車でのご来場はご遠慮ください。なお、タクシーでお越しの方は、領収書と引き換えにパスネット(1,000円分)又はタクシークーポン券(700円分)を差し上げます。
モデルルーム来場者の足代を出してくれるというずいぶん気前のよいサービスだ。
念のために『マンション・チラシのデータベース』で調べてみると、2カ月前(12月4日)のチラシにはこのサービスはなかった。
このサービスの掲載が始まったのは、1カ月前(1月14日)のチラシからだ。
でも、今回のチラシとは微妙に表現が異なっている。
- (1カ月前のチラシ)駐車場をご用意いたしておりませんので、車でのご来場はご遠慮ください。なお、タクシーでお越しの方は、領収書と引き換えにパスネット(1,000円分)を一律差し上げます。
1カ月前のチラシでは、「パスネット(1,000円分)を一律」であったのが、その後のチラシでは、「パスネット(1,000円分)又はタクシークーポン券(700円分)」と変更されているのだ。
なぜか?
最寄り駅からモデルルームまでの距離は、約650m。タクシーの基本料金2km以内の距離なので、660円で足りる。
1,000円分のパスネットを来場者全員に贈呈していては、340円(=1,000円−660円)の過払いになってしまう。だから、支払いメニューにタクシークーポン券(700円分)を追加したのではないかと推察される。これならば、40円(=700円−660円)の過払いにとどまる。
でも、最寄り駅ではなく、遠方から1,000円以上のタクシー代をかけて乗りつけた人にも、パスネット(1,000円分)で済ませようということなら問題だ。
なぜなら、デベロッパーは、1,000円以上のタクシー領収書を1,000円分のパスネット代で買い取るかたちになるからだ。これでは、税務署が黙っていない。
まあ、いずれにせよ、本物件のデベロッパーは、2カ月前まで実施していなかった足代負担サービス(=客寄せサービス)を始めなければならないほど追い込まれているということなのだろう。
本物件の竣工はまだ1年も先だ。それまでに要したタクシー代は、回りまわってマンション購入者が負担することになる。
たった1,000円分のパスネットをもらって喜んでいる場合ではない。同物件を購入する人は、購入しなかった人のパスネット代まで負担することになるのだから。