不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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地階に駐車場を設けたマンションはどうしても割高になる


金曜日、マンション・チラシ18枚。

渋谷駅直通6分(急行利用)、駅徒歩10分。総戸数323戸、13階建+12階建、2LDK(58.00m2)〜4LDK(111.44m2)。平成18年1月下旬竣工(1年後)。

B4判8ページ(B3判2枚を2枚折りにしている)の変則チラシ。
区役所跡地の恵まれた環境に建つ大規模マンション。
公園や有名なお寺があるなど周辺環境が抜群なだけに、予定販売価格も2LDK(60.94m2)4,320万円、3LDK(69.68m2)5,180万円といい値段だ。m2当たりに直すと、70.9万円/m2〜74.3万円/m2。
(株)不動産経済研究所が2004年12月13日に公表した「2004年11月度版首都圏マンション・戸建市場動向」によれば、2004年11月度の首都圏のマンションの1戸当たりの価格は4,165 万円(55.3 万円/m2)となっている。
地域別の平均価格は次のとおり。

  • 東京都区部 4,751万円(67.2万円/m2)
  • 都下 3,726万円(46.0万円/m2)
  • 神奈川県 4,051万円(51.9万円/m2)
  • 埼玉県 3,273万円(43.9万円/m2)
  • 千葉県 3,504万円(41.6万円/m2)

本物件の70.9万円/m2〜73.3万円/m2は、東京都区部の平均価格67.2万円/m2と比べて確かに高いことがわかる。なぜか?
地価の高い敷地だけに、227台分(323戸の7割分)の駐車スペースを地上に設けるだけの余裕はなかったのだろう。
地下1階がトランクルームと備蓄倉庫(防災用品と3日分の食料が保管される)、地下2階が駐車スペースとなっている。
地下工事はマンションの工期を長くし、建設費も押し上げるので、なるべく避けるのが一般的だ。
また、地下駐車場には、排ガスを排除するための換気設備や特別な消火設備などが必要となる。そのための初期投資や維持管理費もかさむので避けたいところだ。

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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