時間的・空間的にしっかりシミュレーションすること
時間的・空間的にしっかりシミュレーションすること一人一台テレビを保有する家庭も増え、家族が個室化する傾向にあるという指摘があります。
でも、出勤・通学前の朝の慌しい食事風景や、夕食後の団らん風景を演出できるのは居間ですし、たとえその主役をテレビに奪われているとしても、家族が楽しく集える舞台を居間に求めたい、と私は思います居間で家族と過ごすカタチは、月日の経過とともに変化していきます。
夫婦二人だけの新婚時代から、子供が一人あるいは二人と加わり（人によってはそれ以上の人数が加わる場合もありますが）、やがて子供が巣立ち、再び夫婦二人だけの世界に戻ります。
あるいは、最後はひとりだけになるかもしれません。増築のできない居間の適切な広さを検討するには、そのような家族構成の将来の変化を念頭において、居間での過ごし方を十分シミュレーションしておくことが必要です。
また、居間はできるだけ広いに越したことはないのですが、マンションの購入資金が潤沢にある方を除けば、家族にとって本当に必要な広さを、具体的にチェックしておくことも大切です。
居間の使い勝手を検討するのに、粘着性のある付せん紙（商品名で言えば、例えば「ポストイット」です）が役に立ちます。
平面図の縮尺に合わせて、テーブル、イス、テレビ、ソファなどの家具の型紙をポストイットで作ります。家族全員でわいわい話し合いながら、家具の切り抜きを平面図に貼ったり、はがしたりして、必要な居間の空間を視覚的に検討することができます。
このときの留意点は、生活の中心になりがちなテレビをどこに置くかということと、意外と場所をとるイスの型紙を貼り忘れないことです。
